学長室 - 日本武道学舎ブログ

日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。

骨盤を締める動作と動きやスタイルへの影響

2025-10-29 13:18

今回は私が推奨している「うんこ我慢の姿勢」つまり仙骨を締めることの説明をしたいと思います。
 すでに何度も繰り返し登場している「仙骨」、いったいどんな骨なのかを改めて見てみましょう。
 仙骨は赤ちゃんの時は五つに分離していたものが徐々に融合し、一つになっていきます。日本では神が薦める骨として元々は「薦骨」とされていたのが、何時か「仙人」の「仙」を当てて「仙骨」と呼ばれるようになりました。この神秘性をあらわしている単語ですが、これは日本だけではありません。例えば英語ではセイクラム(神聖な)が当てられていますし、フランス語で「聖なる」、ドイツ語では「十字架」と、宗教的と言いますか、神秘的な意味合いの言葉が当てられています。
 確かに人間の骨でセラミックなどに代用できない骨が二つあり、その骨のひとつです。もうひとつは蝶形骨といい頭蓋骨の中心に位置する骨で、全身のホルモンバランスを司っている脳下垂体という器官がぶら下がっている場所です。脊椎(背骨)はこの二つをつなぐような形になっています。
 仙骨の部位は東洋医学の視点からみると、中枢神経が集まっている場所です。
発熱をしたとき、仙骨部や足の裏に湿布を貼り体温を下げようとするのもこのためです。もちろん手足の冷える人をふくめ体温を保つためには「頭寒足熱」の言葉通り、足をはじめ大切な場所を暖めなければなりません。大切な仙骨や内臓に熱がなくては、手足に熱を運ぶことができないのです。脂肪がつく順序と同様、熱も大切な場所に集まるようにできているのです。

 仙骨は骨格から見ても体全体の中心であり、全体のバランスをとっています。悪い生活習慣を続けていると体全体から仙骨もゆがんできます。血液やリンパの流れや新陳代謝が悪くなり、くすみやたるみ、シワの原因にもなります。今は男性でも化粧をする時代、表面から色々と化ける粉をつけるのではなく、中心・根本から改善することを考えた方がお金もかからず、色々な視点から考えても必ずや良い結果を得ることができるのではないでしょうか。

次は仙骨と腹横筋の関係についてです

 仙骨を締める動作とは、逆の視点からみると腰のくびれた部分の背骨を膨らますことになります。
 この背骨の形を変えるということは、腹筋群の中でも唯一、背骨に付着している腹横筋に大きな影響を及ぼします。「及ぼすことができる」と書いたほうが良いのかもしれません。
 つまり仙骨を締めるだけで、一番大きくコルセットの役目を果たしている腹横筋に働きかけ腹部を凹ます作用が働くのです。
 これは腹部のたるみをとる働きをはじめ腹膜を強くしてくれるため、免疫力の向上をはじめ脱肛や脱腸、尿漏れまでも防いでくれます。

仙骨を締める(腰を反らさない)利点

 先に仙骨と腹横筋の関係を書きましたが、体は構造そのものが仙骨を締めると背筋とその拮抗筋である腹筋に力が入るようになっています。女性向に書くと、「背中とお腹から締まる状態になる」のです。
 腹部を「骨盤の中にある内臓を入れる箱」と考えた場合、先ほど紹介しました腹筋群と背筋群を周囲を取り囲む壁の筋肉とすると、蓋は横隔筋、底は骨盤底筋群となります。仙骨の締めはその全てに作用し、正しい位置とバランスをとることができるのです。
逆に仙骨を反らした状態では背筋、腹筋共に働かなくなるため、筋力は衰えの一途をたどることになるのです。その末路は・・・?

ウェストのラインを作りだす動作

 くびれたウェストは女性では誰もがあこがれるものです。さて、解剖学的に見て、「くびれ」はどのような働きによりできるのでしょうか。
 これは外腹斜筋と内腹斜筋の働きによるものなのです。一見、外腹斜筋と内腹斜は何等、かかわりがないように見えますが、実は左右の外腹斜筋はそれぞれ反対側の内腹斜と直接連絡しあっています。つまり全体として見ると「X」あるいは「菱形」という形を形成しています。この斜めに走っている筋肉がウェストの正体なのです。
 ですから腹斜筋が強く脂肪が薄ければ、よりウェストのクビレははっきりと出るのです。
 そういえば、以前スタイル抜群のアメリカの往年女優が腹筋だけは毎日欠かさないとテレビで話していたのを思いだします。

 「仙骨の締め」は、この腹斜筋にも大きく働きかけるため、目的は健康管理であるはずの動きなのにウェストをも締め、良いスタイルへと導いてくれます。

 余談ですが私の時代は男は男らしく女性は女性らしくシーソーの両端へ向かうような環境が支配していましたが、現代では男女共々シーソーの中心へ寄ってきています。女性が首相になる時代の流れの中で、女性のような男性や男性のような女性が増えてきて久しくなります。果たしてこれは精神面のみに限定されたものなのでしょうか?
実は精神面のみに止まらず肉体の構成を導くホルモンの影響をうけているのではないかという研究結果が発表されています。現代の男性は、男性ホルモンのテストステロンの分泌量が、20年前の男性と比較して激減しているというのです。数字的には1年に1%の減少らしく、30年前の男性より現代の男性は30%テストステロンの分泌量が少ないというのです。確かに精子の数や筋骨量も年々減少しているという事実を見ても、これから先、男性は女性化への一途を辿るのだろうかと心配でなりません。 
 
 男性が優位に立つべきだとは決して思ってはおりません、逆に私は20年ほど前から男の時代は終わったと周囲に話しております。相手を尊重しているのであれば男も女も関係はないと思いますが、男が子供を産めるようにはならないし、その逆もないことは確かなことです。
 

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