学長室 - 日本武道学舎ブログ

日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。

ひな祭り

2021-03-03 22:55

 ひな祭りの歴史は古く、その起源は平安時代中期

(約1000年前)にまでさかのぼります。  

 

 その頃の人々は、三月の初めに、無病息災を願う

祓いの行事をしていました。陰陽師(おんみょうじ

・占い師のこと)を呼んで天地の神に祈り、季節の

食物を供え、また人形(ひとがた)に自分の災厄を

托して海や川に流すのです。

 その頃、上流の少女たちの間では“ひいな遊び”と

いうものが行われていました。ひいなとはお人形の

ことです。紙などで作った人形と、御殿や、身の回

りの道具をまねた玩具で遊ぶもので、このことは紫

式部の『源氏物語』や、清少納言の『枕草子』にも

見られます。  

 

 長い月日の間に、こうした行事と遊びが重なり合

って、現在のようなひな祭りとなりました。節句が

三月三日に定まったのは、わが国では室町時代(約

600年前)頃のことと思われます。この日が華やか

な女性のお祭りとなるのは、戦国の世が終り、世

の中が平和になった江戸時代からのことです。

 

編集後記

本当は昨日に出すはずの内容でしたが、今日になって

しまいました。何事によらず昔から伝わったものだと

思っているものでも、振り返ると意外と新しいことは

沢山あります。我々は思い込みが強いということです。

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