学長室 - 日本武道学舎ブログ

日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。

​重力が及ぼす人体への影響 

2020-01-09 13:33

重力が及ぼす人体への影響 

 重力は体にもっとも影響を及ぼす要因の一つでもあります。歳をとると筋肉量は減り、その分脂肪に変わるか、はりをなくした分だけ皮膚にタルミがでてくるかの二者択一を迫られることになります。重力があるのですから細胞の保水力がなくなった分タルミがでるのも仕方のないことです。

さて、臓器のなかでもっとも重力の影響を受けるのは何処でしょうか。それは大腸です。特に体のなかで右から左へ何の支えもなく横に伸びている横行結腸は重力のもっとも影響を受けやすい部位になります。胃下垂という言葉や内臓下垂という言葉を聞いたことがあると思いますが、上に位置する臓器が下がるとその下に位置する臓器はどれもが上からの圧力と重力により押しつぶされるように下がってきます。簡単に言わせてもらえば横隔膜が下がると胃が下がり、横行結腸が下がるとそれに押されて腸全体が圧迫を受け、膀胱が押しつぶされるという具合になります。

女性の場合、腸の圧迫により子宮が前屈症や後屈症になり便秘が起こりやすくなる他、圧迫や変形により卵巣からの卵子が子宮の中にスムーズに入りにくくなる環境を作ってしまうため不妊の原因や生理痛で悩む人も多いのです。

これらの症状に逆らうためには重力に逆らうことができる筋力を保持することが大切になります。そして何よりも正しい姿勢が大切になるのです。


編集後記

青空があまりにも綺麗なのでコブシの芽を撮影しました。今年は温暖で雪も少ない日が続いておりますがこれから厳しい寒さに耐え、春に美しい花を咲かせてくれるのでしょう。

このページをシェア
コメント欄を読み込み中