学長室 - 日本武道学舎ブログ

日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。

脳と眼

2020-01-29 22:27

人間が何等かの原因で倒れたり、倒されたりする時よく眼を見ている姿を目にします。例えば格闘技の試合で叩かれて倒れた場合や、ラクビーなどで衝突した場合。なぜドクターや周りの人は眼を見るのだろうか?

 脳外科などでよく言われるのは「眼は外に出た脳」であるということです。脳の中を我々は覗き見ることはできません。そこで脳の異常をシグナルとして出やすい眼を見るのです。

 それではどのように見ているのでしょうか?

*左右の瞳孔が同じ大きさかどうか?

*充血していないかどうか?

*輻輳(ふくそう)反射障害があるかどうか?

*対光反射が左右同じく正常に行われているかどうか?

大体、上の四点に注意をして見るとよいでしょう。この四点を説明する前に外傷を受けたとき脳にどのようなダメージを与える可能性があるのだろう。先ず考えられるのは軽い「脳震盪」(のうしんとう)。しかし恐ろしいのは一見、脳震盪に見え外傷直後の意識消失からいったん覚め、意識も明瞭となっても硬膜下血腫、硬膜外血腫、脳内血腫の可能性があり、数十分、数時間後にふたたび障害がおき眠りこけた状態になることがあるということです。いずれも急性の症状は似たものですが、硬膜下血腫は太い動脈が傷つかない限り慢性的で、幾分時間的余裕もありますが硬膜外血腫や脳浮腫の場合は時間的余裕もなく脳圧が亢進し、手足の麻痺や意識障害が出現、死に至る場合もあります。クリティカル・タイム(猶予時間)が極めて短いと言わなければなりません。

 一応、先に説明した眼の見方を簡単に説明しますが、圧迫される部位によって出現の仕方は幾分違ってきますので絶対的なものではありません。

輻輳(ふくそう)反射を見る

先ず一点を見つめさせ、それを近づけたり遠ざけたりして左右の眼球運動の左右差がないかどうかを見ます。いずれかの動きに異常があると、神経が何かに圧迫されていることになります。

対光反射を見る

 光をあてたとき瞳孔の反射に左右差が現れないかどうか、光に正常な反射をしているかどうかを見るものです。これは光をあてない状態でも同じことが言えます。 

 断っておきますが、今紹介したものは外傷からくるものであること。そして軽はずみな素人判断をしないこと。あく までも知識として扱うことです。

  編集後記

  コロナウィルスが猛威を振るっています。これからこの動きはさらに加速するでしょう。親中派の国々でさえ中国人の入国を拒否している今、日本は習近平に忖度しているのか?親切にも受け入れております。他の意味でも安倍政権は今崖っぷちに立たされており、恐らくは間も無くズィ・エンドとなるでしょう。問題はこれを引き金に経済・金融への我慢がピークに達し、坂を転げ落ちてしまうのではと心配しております。

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