学長室 - 日本武道学舎ブログ
日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。
骨を意識する
2020-02-08 20:17
私たちは自分の体を動かそうとするとき骨格を意識します。
筋肉は総合的に動くため部分的な筋肉を意識することはかな
り難しいものとなります。
骨格を意識することではじめて、その骨格を動かすための
幾つもの筋肉を意識することができるのです。
骨格の中心である仙骨を意識することにより、多くの骨格
へ影響を与え、より良い身体を作るヒントを得られます。
より良い身体とは良い姿勢からくるものであり、痛みがなく、
疲れにくく、内面からくる健康美があることです。
「健康」とは無事で安らかに立っていることを意味するので
すから。稀代の雄弁家であるデモステネスが、雄弁の秘訣
は一にも二にも姿勢であると喝破しているほど、姿勢は全て
に影響を与えるのです。
猫背・腰痛・膝痛・呼吸が浅いなどの症状をはじめとする
様々な症状は、姿勢が原因になっていることが大半です。
体の中心となっている「仙骨」を意識し、正しい骨格を作る
ための筋肉をつける運動によってはじめて体全体に大きな影
響を及ぼすことができます。
逆に言うと、この骨格の中心であり土台である「仙骨」を抜
きにしては根本的な解決を導き出すことはできません。
仙骨を正しい角度で保てるとおのずと姿勢は良くなります。
仙骨は背骨の土台です。土台が傾いているとその上に載る二十
四個の骨も傾いてしまいます。
背骨が傾くと、その間から出ている神経が圧迫され腰痛を
はじめとする色々な問題を発生させます。
背骨を正しい位置に固定する筋肉を鍛えることにより神経が
通る道を開放させ、内臓の働きにも好影響を与えるだけでな
く、あらゆる動きをも速やかにするのです。
日常の意識が大切なのです。実際はなかなかできませんが。
興味を持って続けることができたら「成功」と言えるでしょう。
今流行りのウィルスに対する免疫力も姿勢と無関係ではありま
せん。