学長室 - 日本武道学舎ブログ
日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。
筋肉について
2020-04-02 19:34
我々、人間は生活するために歩き、走り、食事を
楽しみ、道具を使いうなどしているが、これは全て
筋肉のなせる技である。
創造主は自然界を生物界と無生物界にわけ、さら
には生物界を動物と植物に分けた。動物と植物の
最大の違いは移動できるかどうかといってもよいだ
ろう。
確かに植物にも花が咲くなどの動きはあるが、こ
の場合花弁の基部にある空洞が高圧の液体でみたさ
れ固くなるので開くのであって、その空洞がからに
なると花弁は閉じてしまう。
この原始的な装置は男性にもあるといえば理解し
やすいと思います。
筋肉は約200種類、650個も存在し、その重
量は男性で40~50%、女性で30~40%で鍛
えている人ほど割合は高くなります。
全身の筋肉の70%が腰より下の下半身に存在し
ています。
大きく分けて横紋筋と平滑筋の2種類で、横紋筋
は骨格につく骨格筋と心臓を構成している心筋があ
り、平滑筋は胃腸や血管・膀胱・子宮といった内臓
であるため、内臓筋ともいわれています。
横紋筋は筋線維ともいい、その太さは0,1~
0,2ミリほどで、長さは場所によって異なります。
筋肉はこの線維が数百本から数千本も集まったも
ので、数十本から数百本の束ごとに1本の運動神経
(ニューロン)の支配を受けているのです。
筋肉の生理
食物の中の炭水化物や糖分は、胃腸で消化され
てブドウ糖に代わり、小腸で吸収されて、血液と
ともに全身の細胞へと送り込まれます。
骨格筋の細胞の中の糖輸送担体(GLUT-4)に
より、血液中から細胞の中に取り込まれたブド
ウ糖は、赤血球が運んできた酸素と反応して、
水と二酸化炭素に変わります。
このときに発生したエネルギーで筋肉は動くの
です。
安静時でさえ、全身の血液循環量の20%が
筋肉内に存在するのです。
腹筋の内臓保護
腹筋には縦に走る腹直筋、横に走る腹横筋、
斜めに走る腹斜筋の三層からなります。これら
の三層により、内臓は保護され、同時に大小便
の排泄、分娩、嘔吐などに力を発揮します。
腹筋の力が弱くなってくると、大・小便の排
泄能力が弱まり、便秘や頻尿などになりやすく
なります。他、腹圧がかかったときに臍や鼠蹊
部から腸が脱出してくることもあります。
腹力の低下はイコール虚弱体質ともいえます。
手の平で腹筋を押し、何の抵抗もなく、腹が
ぺちゃんこになる人は、体力のない虚弱体質と
判断されます。
同様の触診で臍より上の筋力は十分に強い
が、臍より下を押さえるとぺちゃんこになる
状態を「臍下不仁」といい腎虚の状態です。
腎虚が現れると、下肢・腰の冷え、むくみ、
痛み、しびれ、排尿の異常、精力低下などの
いわゆる「老化」の始まりです。若くともネ
フローゼや慢性腎炎、腎臓病、副腎、生殖器
の病気を患っている人には、腎虚の症状が出
ています。
下半身の力と眼の力は比例するので、腎虚
の症状が出てくると、疲れ眼、白内障、老眼、
緑内障など、眼の症状・病気が並行して現れ
てくると言われています。
一つの目安にしてください。