学長室 - 日本武道学舎ブログ
日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。
内臓を保護のための腹筋と背筋
2021-03-18 22:38
内臓を保護のための腹筋と背筋
背骨の角度には腰の負担を少なくすることの他にも、
色々な役割があります。すでに紹介したように、腹
筋には縦に走る腹直筋、斜めに走る腹斜筋、横に走
る腹横筋の三層構造からなっておりますが、これら
の三層により、内臓は保護され、同時に大小便の排
泄、分娩、嘔吐などに力を発揮しています。
もちろん背筋の重要性は言うまでもありません。
背筋が弱くなると、前傾姿勢つまり猫背になり、
内蔵が圧迫され、呼吸が浅くなり、血液やリンパ
の流れが悪くなるのですから。 腹筋の力が弱く
なってくると、大・小便の排泄能力が弱まり、便
秘や頻尿(頻回におしっこへ行くこと)などにな
りやすくなります。
他、腹圧がかかったときに臍や鼠蹊部(そけい
ぶ)から腸が飛び出してくることもあります。
腹力の低下は、同時にお腹の中の体温が低いこと
をあらわしています。お腹のなかの体温が低いと
言うことは血流やリンパの流れを滞らせ、色々な
内臓の働きを悪くしてしまいます。働きの悪くな
った内臓はさらに熱量を作り出せないため、お腹
のなかの温度を下げてしまうという悪循環におち
いって しまいます。
例えば肝臓や脾臓などの熱量は、それぞれ体温
の十~十五%を作り出しているのですが、体温が
高い状態ではそれぞれの内臓が相応の熱量を作り
出し、その熱量で自身を温めるという循環を作り
出すのですが、体が冷えていると、内臓自体が冷
えてしまい循環する血流量が減るため、さらに冷
えてしまうという悪循環ができあがるのです。
編集後記
つまり正しい姿勢を作ることこそが健康に不可欠
なのです。私の道場では現在年齢層も高くなり、技
ができることは同時に正しい姿勢を作れることであ
るということをモットーに指導しております。
技は健康を作るための手段であり、健康のバロメ
ーターが技ではないかと思っております。
、皆さんも技と健康を同時に見つけてください。