学長室 - 日本武道学舎ブログ

日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。

​【二・八の論理】あらゆるものを支配する割合

2019-09-03 19:50

二・八の論理

 この「二・八の論理」については聞いたことがある方が多いと思います。

恐らくアリの話として聞いているでしょう。この「二対八」、本当は「ユダヤの法則」別名「パレートの法則」とも言い、「二、二対七、八」の割合を指します。ま、細かいことは抜きにして先に進みます。

 このアリの話は百匹のアリがいたとすると二十匹は真面目に働くが、残り八十匹は真面目ではなく、適当にダラダラと働いているというものですが、ではこの一見能力もヤル気もない八十匹のアリをどけてしまうとどうなるのか。

残念ながら働き者の二十匹のアリのなかの八割は真面目に働かなくなるというもので紹介されているものです。

この「二、二対七、八」の法則は地球表面の陸と海の比率や腸内細菌の悪玉菌と善玉菌の比率の理想形でもあると言います。他にも色々ありますが、ここで関係のあるこの比率を紹介します。それは爪先と踵にかかる体重の比率です。その理想形が爪先二割に踵八割というものです。私も以前「そんなものにも法則があるのか」と驚いたものですが、考えてみると納得です。現代人は「爪先八割、踵二割」じゃないの。と思われるほど前に重心が傾いています。

ここで私なりに意識と重心の在り方を考えてみました。本来爪先に二割で踵に八割であるなら、正面つまり顔のある側も意識は二割で背中側の意識が八割の状態が正しいのではないかと。

ピアノの演奏、能、茶道、演劇、武道などあらゆる習い事では背中を意識するように、あるいは使うように言われます。これは伸筋である背中を意識することで腕や脚の伸筋を優位に働かせる必要があるからです。屈筋である正面に意識をおくと腕や脚の屈筋にまで影響を及ぼし、良いパフォーマンスができないからです。まさに「正面の意識は二割で背中側の意識が八割」ではないでしょうか。

この内容はYouTubeにても説明しておりますので是非参考にしてください。

編集後記

世界がめまぐるしい変化を迎えております。大きな時代のウネリを感じざるを得ません。「一度上がったものは必ず下がる」全体として大きく進んできたあらゆる「もの・かね・価値観」が大きく変化する時が目の前に迫っているようです。あらゆる武道や道につくものに構えが必要なように明日への構えも準備したいものです。それは知識であり食糧であり、最低限の必需品であると同時に経験でもあります。そして一番大切なのは「心の準備」です。そしてこの構えは「国家としての構え」行政としての構え」「地域の構え」があり家庭においては主人の構えでもあります。それぞれの立場で、少し違った構えになるでしょうが心と体を一つにしてすべての事柄にたいして「想定内」としたいものです。









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