学長室 - 日本武道学舎ブログ

日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。

小腸の働き

2020-04-05 21:34

 食物は口らか入り食道を通過し、胃を通過
した後、小腸と呼ばれる、曲がりくねった長
い管に入るまで、咀嚼と消化液の働きにより
「糜汁(びじゅう)」と呼ばれる流動体に変
わっています。

 ここですべての食成分の約90%が血流の
なかに吸収されるのです。炭水化物の消化は
口の中で唾液によって始まり、胃の中でも行
われます。

 たんぱく質は胃の中で分解されて、短い鎖
状のアミノ酸(たんぱく質の基本成分)とな
ります。

 腸壁は外側が「縦走筋」内側が「輪状筋」
となっており、3つの異なる動きをすること
ができます。

 「分節運動」 ― 通過する糜汁をどんど
          んと細かく分けていく。

 「振り子運動」― 揺さぶりの動きで1分
          間に12~16回。完
          全に消化液と混ざる。

 「蠕動運動」 ― 波状の収縮がおこり糜
         汁を奥へ奥へと送り込む。

 分解された食物の分子→絨毛と呼ばれる内
 側に入り込む→毛細血管に吸収→

 肝臓の門脈へたどり着→ 肝臓へ運ばれる

 脂肪性の食物が血液に入るまでのプロセス
は少し違います。

乳糜管と呼ばれる絨毛の中の導管にはいる
→乳糜管はリンパ系とつながっており→脂肪
の分子はそこから胸管に吸収→胸管から首の
ところを通っている大静脈へと流れ込む →
 こうして脂肪は血流の中に入り → 肝臓
へ運ばれる

小腸の回腸部分には「パイエル腺」というリ
ンパ組織の小結節があり、腸内に侵入してく
る有害な細菌を攻撃・破壊する防御機能を備
えたスカベンジャー・セル(大食細胞)すな
わち、リンパ球を内包しています。

 今回のコロナウィルスへの免疫も小腸の働
きが一つの鍵になるのかもしれません。食物
繊維をとり無理をかけない日常生活を送りた
いものです。

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