学長室 - 日本武道学舎ブログ
日本武道学舎 学長・吉田始史のブログです。
空手や合気道など武道の稽古で感じたことや、健康に関すること、 本の出版に関することやエッセイ、メールマガジン情報などを書いています。
食物繊維と下剤
2020-05-04 22:49
食物繊維
原始的な環境で生活し、消化されない繊維質が豊富
な食物を常食としている人々は、先進国の都会人の2,5
倍もの便を排泄しており、研究対象となっている病気
のほとんどをかなりの割合で免れています。
この研究の結論は、憩室症を「白い小麦と白米や砂
糖など炭水化物が豊富な食事に密接な関係がある」と
しています。
便が長く腸内に停留すると心臓障害がおきるという
のは、繊維質不足の食事が血中コレステロール値を下
げるからとされています。
便秘になると体の抵抗力は弱まり、さまざまな病気
にかかりやすくなりますし、急性疾患を慢性疾患へ移
行させていく場合もおおいのです。
便秘は「細胞の便秘」も引き起こします。それがまた、
その他の排泄器官― 腎臓・皮膚・肝臓・肺・リンパ
―の労働力を増やすことになります。
運動不足だと筋肉は弱くなり緊張を失ってきます。
そこに繊維不足と水分不足。精神的なストレスは消化
器官と排泄器官を緊張させて、体全体の調子を狂わせ
てしまいます。
抗生物質も腸の善玉菌を完全に駆除し、悪玉菌を繁
殖させて病原菌ウィルスに侵入の機会を与え、下剤は
腸を強く刺激して運動能力を弱めるので常用は危険で
す。
下剤について
排便の補助として利用される下剤は、便の含水量を
増やすか、便通をよくする潤滑油として働くかのどち
らかです。
ほかに、大腸の筋肉を異常収縮させ、腸の筋肉を無理
に働かせ続け、疲労させます。
基本的には人体にとっては毒物で、正常な排便能力を
回復させるのにはまったく役にたちません。
下剤薬はしばしばリンパ管と血管に吸い上げられ、体
のあらゆる部分へと入ることになります。これが中毒
を引き起こし、下剤の乱用を招くのです。
腸が正常に機能するためには、胆のうと肝臓から胆汁
が十分に分泌されなければなりませんし、体の代謝に
必要な甲状腺ホルモン(チロキシン)が減ると、副腎
は元気がなくなり、低血圧や貧血になりやすくなりま
す。
先ずは食物繊維の多い食事からスタートしてください。